日々と文学

読書ブログ、映画ブログ

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

125

千葉雅也『デッドライン』のこの生活はなんだ? 大学に行って、世田谷の家賃12万の部屋に一人暮らしして、朝起きるとまずドトールに行ってジャーマンドックを食べてから勉強して、午後に大学に行って、ドゥルーズだのフランスの現代思想、哲学を学び、映画研…

124

千葉雅也『勉強の哲学』を読んだ。著者の風貌になにか感じて、『動きすぎてはいけない』が書店に並んでいた頃から、今まで覚えていた。8年前らしい。しかも私は『はたらきすぎてはいけない』とタイトルを誤読してて、何だそれ?と思って嫌っていた。著作も…

123

折坂悠太のライブに来ている、とその会場の写真を送ってくれた友人が、『想像』という、チェルフィッチュの舞台公演「三月の5日間」の制作過程を捉えたドキュメント映画が始まっている、と教えてくれた。ぼくはその舞台公演を四年前に神奈川芸術劇場で観てい…

122

好きな人を憎んでしまうのは悲しいことだ。知ってることが多い分、それは弱みにもなる。 なぜ知っていることは、軽んじられるか。高を括るというのは大人になればなるほど陥る。目の前の出来事より過去の経験を信じる、それでも目の前の出来事を見ることはい…

121 アルベルチーヌ

「プルーストの恋愛は「相手の容貌や人格」をなんら対象としていない。恋心とは、手に入らないものを求める妄想にも等しいあがきなのだ」と『失われた時を求めて』9巻の「訳者あとがき」で吉川一義氏は断言する。「プルーストの「私」はアンチ・ヒーローであ…