日々と文学

読書ブログ、映画ブログ

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

(107)『ユリイカ』6

沢井の向こうの波打際のコズエが突然、砂浜にバタンと倒れる。あの海はどこの海なのだろう。砂浜を歩いていると岩というより地層の断面みたいな、低い断崖があった。この映画は黄色味のあるモノクロ映像で撮られている。ウィキペディアでは「モノクロ・フィ…

(106)『ユリイカ』5

コズエは海辺に来たとき、一人でどんどん砂浜を歩いていき、追いかけながらも咳込んでくずおれてしまう沢井をおいていってしまう。立ち上がって追いかけてゆく沢井の向こうで波打ち際でコズエがなにか拾っている。貝がらか。このショットもザーザー雄々しく…

(105)『ユリイカ』4

「Eureka」が流れだしてから私は、10年前にこの映画をはじめて見ていた頃、22歳頃に、映画『ユリイカ』が先か『Eureka』が先かもうわからないが、ジム・オルーク『Eureka』をよく聴いていたことがブワッと思い出されてくる気がした。映画の冒頭は、コズエの…

(104)『ユリイカ』3

本当に見ていて胸に迫る、つらい別れの場面がある。国生さゆり演じる妻・弓子と沢井の別れだ。高層階の川とか海?港町?の望めるレストランで、国生さゆりがすごいいいのだが、バスジャック事件から沢井は一人放浪していて帰ってきたら弓子は家を出ていた。…