日々と文学

読書ブログ、映画ブログ

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

134

たぶん次は「抵抗」、このことについて考えてゆくだろう。新聞を読んでいるとアジアや中東、アフリカや南米の不安定な国政や過激なデモの記事につい目がいく。『バンコクナイツ』を制作した空族がこのタイでの映画制作を通して、抵抗について言っていた。タ…

133

文學界9月号に載っている神学者の対談でアリストテレスの『ニコマコス倫理学』という著作からの引用があった。 「「人ならば人のことを、死すべきものなれば死すべきもののことを知慮するがよい」という勧告に従うべきでなく、できるだけ不死にあやかり、…

132

「イエスにとって洗礼とは、自分に死んで立ち上がることでした。すなわち過越(すぎこし)こそ本当の意味での洗礼だということです」たまたま家の片付けをしていて、たぶん10年くらい前に自分が書いた散文がどかっと出てきた。これが意外にも伝えてくれると…

131『memoria』

たしか作家の山下澄人が日記かなにかの文章で、夏のある日、誰か知人の子供と遊んだとかゲームしたとかのんびりすごした日のことを「夏休みみたいな日だった」と書いていた。それを思い出した。部屋があまりに散らかっていたので、久しぶりに片付けた。部屋…

130

プルーストは本当に、いい小説・おもしろい小説には「こんなにすごい文章はない!」という箇所が一冊のなかに3、4箇所でてくるが、『失われた時を求めて』では、そんな文章がひたすら続いていく。それも岩波文庫で14巻の大長篇でだ! 恋のことをずっと書いて…